絶対に気をつけたい 抜歯前後に飲酒が危険な理由とは
2025年09月16日
「親知らずを抜いた」「むし歯が進行して歯を抜いた」「矯正治療のために抜歯が必要だった」のように、歯を抜く機会は、人生の中で意外と多く訪れるものです。しかし、抜歯は歯を抜いて終わりではありません。処置の前後には気をつけておきたいことがいくつもあります。特に、抜歯後に飲酒することで、思わぬトラブルに発展するケースもあるため、慎重な対応が求められます。
今回は、抜歯に関する注意点についてご紹介します。
他の病院にかかっているときの注意点

抜歯を予定している方で現在ほかの病院に通院している場合、必ずその情報を歯科に伝えるようにしましょう。
・他院の薬の影響とは?
たとえば、内科で血をサラサラにする薬(抗凝固薬)を服用している場合、抜歯後に血が止まりにくくなるおそれがあります。これに気づかずに処置を進めてしまうと、止血に時間がかかり、傷口がふさがりにくくなるばかりか重度の出血を引き起こす可能性もあるのです。また、肝臓病や腎臓病、糖尿病など全身的な疾患をお持ちの方は、感染リスクや治癒のスピードに影響が出ることもあるため、必ず申告していただくことが重要です。
・医科と歯科の連携が必要なケースも
現在通っている病院がある場合は、薬の情報だけでなく、「どんな疾患か」「今どんな治療を受けているか」といった全体像を共有することが理想です。必要に応じて、かかりつけ医と歯科の間で情報をやり取りしながら、より安全な抜歯の計画を立てていきます。
・歯科医師に伝えるべきポイント
●現在服用している薬(市販薬含む)
●治療中または治療歴のある病気
●過去に抜歯で出血が止まらなかった経験があるか
●アレルギーの有無
ただの歯の治療と思わず、全身の健康と連動していることをぜひご理解ください。
抜歯の前の日の過ごし方

抜歯前日は、いわば準備期間です。身体のコンディションを整えることで抜歯がスムーズに進み、その後の回復も格段に良くなります。
・睡眠とリラックスが鍵
体調がすぐれない日は、抜歯が延期されることもあります。特に風邪気味、微熱がある、寝不足、胃腸の不調といった症状があると、身体の回復力が落ち、抜歯後のトラブルの原因になります。ぬるめのお風呂にゆっくり入り、スマホやテレビから少し離れてリラックスすることを心がけましょう。入浴後はできるだけ早く就寝し、充分な睡眠を取っておくことが大切です。
・深酒は絶対NG!
そしてここで特に強調したいのが、抜歯前の飲酒は避けることです。アルコールは血行を促進する作用があるため、出血しやすくなる恐れがあります。加えて、深酒や二日酔いは体調不良の原因となり、抜歯中の麻酔や痛み止めにも影響を及ぼすことがあります。つまり、抜歯前の飲酒もリスクがある行為なのです。抜歯前日はなるべくお酒を控え、アルコールを体内に残さないようにしておきましょう。
抜歯直前の心構えと準備

抜歯当日は緊張する方も多いかもしれませんが、事前にしっかり準備を整えておけば、スムーズに乗り切ることができます。
・食事のタイミングと内容
抜歯のあとしばらくは食事ができません。麻酔の影響もありますし、無理に食べることで傷口が開く危険性もあるためです。そのため、抜歯の4時間前くらいまでに、消化の良い食事を済ませておくのが理想的です。ただし、胃もたれするような脂っこい食事や刺激物、アルコールは避けてください。
・緊張しすぎないように
不安がある方は、クリニックスタッフにお気軽にご相談ください。患者様の不安を和らげるために、状況に応じて説明の時間をとったり、必要に応じて痛みの軽減を工夫したりと、きめ細かい対応を行っております。
抜歯後の食事に関する注意点

抜歯後の傷口を順調に治すためには、食事のとり方にも細心の注意が必要です。特に、血餅を守ることを意識しながら、刺激の少ない食事を心がけましょう。
・いつから食事ができる?
抜歯直後は食事を控えるのが原則です。麻酔が完全に切れるまでは口の中の感覚が麻痺しており、誤って頬の内側や舌を噛んでしまう可能性があります。また、麻酔が効いている間に食事をすると、熱さや痛みに気づかずにやけどをすることもあります。個人差はありますが、抜歯後2〜3時間は食事を避けるようにしましょう。
・抜歯後におすすめの食事
麻酔が切れてからの最初の食事は、できるだけ柔らかくて冷たいものを選ぶと安心です。おかゆ、ゼリー、ヨーグルト、スープ(ぬるめ)、よく煮た野菜などが適しています。逆に、熱いもの、辛いもの、酸味の強いものなどの刺激物は傷口にしみたり、血流を促して出血しやすくなる可能性があるため避けてください。さらに、噛む動作にも工夫が必要です。抜歯した側では噛まないようにしましょう。無意識に傷口を刺激してしまう恐れがありますので、反対側の歯を使って咀嚼し、できるだけ優しくゆっくりと食事を進めてください。
・飲み物にも気をつけよう
ストローを使うと口の中が陰圧になり、せっかくできた血餅が吸い出されてしまう恐れがあります。これがドライソケットの原因になるため、ストローの使用は避けましょう。飲み物はコップでゆっくり飲み、うがいも強くしないようにしてください。
抜歯後にしてはいけないこと

●うがいを繰り返すこと
血餅が流れてしまい、傷口が露出してしまいます。
●激しい運動や入浴
血流が増して出血の原因になります。
●飲酒・喫煙
飲酒は特に注意が必要です。アルコールによって血管が拡張し、止血が遅れたり、再出血したりするリスクがあります。
抜歯後の「飲酒」はなぜ危険?

「抜歯後 飲酒」は、以下のような理由から非常にリスクが高いとされています。
① 出血が止まらなくなる
アルコールには血管を広げる作用があり、血流が増加します。これにより、せっかく止まったはずの出血が再び始まることがあります。血餅が流れてしまうと、傷口がむき出しになり、ドライソケットと呼ばれる強い痛みをともなう状態になってしまう恐れもあります。
② 傷の治りが遅くなる
アルコールの代謝は肝臓で行われますが、体がアルコールの処理に追われると、他の回復に回すエネルギーが減ってしまいます。結果として、抜歯した部位の治癒が遅れてしまうのです。
③ 薬との相互作用
抜歯後には、痛み止めや抗生物質が処方されます。これらの薬とアルコールが体内で混ざると、思わぬ副作用が起きることがあります。
●頭痛
●吐き気
●めまい
●呼吸困難
など、場合によっては救急搬送が必要な事態にもなりかねません。
いつから飲酒は可能?

一般的には、抜歯後最低でも3日は禁酒するのが望ましいとされています。しかし、腫れや痛みが強い場合は1週間、あるいは10日以上、アルコールを控える必要があります。「もういいかな?」と自己判断するのではなく、歯科医師の指示に従うことが最も安全な方法です。
抜歯後の腫れと痛みの経過

抜歯後、まったく痛みや腫れがないという方もいれば、顔が大きく腫れたり、ズキズキとした痛みに悩まされる方もいます。これには体質や抜歯の難易度、体調などさまざまな要因が関係しています。
・腫れのピークは2~3日後
抜歯後の腫れは、だいたい2~3日後がピークで、その後は徐々に落ち着いていきます。冷やしすぎるのも逆効果になる場合があるので、10分冷やして10分休むといった適度な対応が理想的です。
・痛みが強いときは
市販の鎮痛剤を安易に服用せず、処方された薬をきちんと飲みましょう。痛みや腫れが続く場合は、感染や血餅の喪失(ドライソケット)の可能性もあるため、できるだけ早く歯科医院に相談してください。
まとめ
抜歯前後の飲酒は、思っている以上にリスクが高く、回復を遅らせたり、感染の原因となったりします。特に処方薬との相互作用や、血餅が流れてしまうことの危険性は無視できません。抜歯は、歯科治療の中でも比較的大きな処置のひとつです。しかし、術前・術後の過ごし方をしっかり守ることで、痛みも少なく、回復もスムーズになります。何か不安なこと、わからないことがありましたら、どうぞ遠慮なく当院スタッフにご相談ください。
予防治療を検討されている方は、茨城県筑西市にある山口歯科クリニックにご相談ください。
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