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妊娠期の口腔ケア

2024年10月15日

こんにちは。医療法人G・D・C 山口歯科クリニックです。

歯科衛生士が施術している

いよいよ秋がやってきましたね。「食欲の秋」という言葉があるように、この季節は美味しい旬の食材を楽しむことができます。旬の食材は栄養価も高いので、食卓に積極的に取り入れましょう!

旬のものを美味しく食べるためにも、口腔ケアは欠かせません。

特に妊婦さんにとっては、お口の健康が赤ちゃんの健康にも大きく関わっています。

妊娠期はホルモンバランスの変化や体の負担から、口腔内のトラブルが起こりやすくなるため、妊婦さんの健康や赤ちゃんの成長に影響を与える可能性が高くなります。

今回は、妊娠期の口腔ケアの重要性と、具体的にどのようなトラブルが起こりやすいのか、またその対策についてお話します。

妊娠期によく見られるお口のトラブル

妊娠期には様々なお口のトラブルが発生しやすくなります。妊娠初期から後期にかけては、体の変化に伴って口腔内の状態も変わるため、以下のような症状が現れることがあります。

・歯の痛み

つわりなどによって歯磨きがしづらく、虫歯のリスクが上がります。また、つわりによる嘔吐によってもお口の中が酸性状態となり、歯が溶け、痛みを生じやすくなります。

・歯ぐきの腫れや出血

妊娠期はホルモンの影響で歯ぐきが敏感になり、炎症を起こしやすくなります。炎症が強くなると歯ブラシで軽く触れただけでも出血することがあります。進行すると歯を支える骨が溶けてしまい、グラグラしたり最悪の場合抜け落ちてしまいます。

・冷たいものや熱いものに敏感

歯がしみることが増え、食事が辛く感じることがあります。

・口臭が強くなる

ホルモンバランスの変化による唾液の分泌量低下、口腔内の清潔さが保てないことが原因でむし歯や歯周病菌が増加し、歯垢が多くなることで口臭が強くなります。

妊娠期にお口のトラブルが起きる原因 

妊娠期には、女性ホルモンが通常よりも多く分泌されます。これにより、体内のさまざまな変化が引き起こされますが、口腔内も例外ではありません。

原因1:ホルモンバランスの変化

本来、唾液には口腔環境の浄化を行う役割があります。妊娠期になると唾液の分泌量が減少してしまうだけでなく、ホルモンの影響で唾液の成分が変化し、サラサラだった唾液が粘り気を増すことがあります。この粘り気のある唾液が原因で口腔内の清潔さを保つのが難しくなり、虫歯や歯周病のリスクが高くなってしまいます。

 

原因2:体調や生活の変化

妊娠中のつわりがひどい時期は、歯磨きの際に気分が悪くなり歯磨きがしっかりとできなくなります。また、食べ物の好みが変わることで栄養の偏りが生じることもあります。このようなストレスや不規則な生活から歯肉の免疫力が低下するため、歯周病が発生しやすくなります。

 

原因3:食事量・回数の変化

妊娠後期に入ると一度に食べられる食事の量が制限され、間食の回数が増加します。これにより口腔ケアが不足し、お口のトラブルにつながる可能性が高まります。また、間食が増えることでお口に食べ物が残りやすくなり、虫歯のリスクが増加してしまいます。

 

原因4:歯周病菌の増加

妊娠期には「P.i菌(プレボテラ・インターメディア)」という特定の歯周病菌が活発化します。この菌の活動が、歯ぐきの腫れや出血を引き起こす要因となります。妊娠中は免疫力が低下するため、これらの菌に対する抵抗力が弱まり、口内環境が悪化しやすくなります。

これらの要因を考慮すると、妊娠期は特に口腔ケアが重要であることが分かります。

 

妊娠期の「歯周病」が赤ちゃんに与える影響

妊娠期のお口のトラブルは、お母さんだけでなく赤ちゃんにも深刻な影響を与える可能性があります。具体的には、妊娠期の歯周病は早産や低体重児出産のリスクを約2倍から4倍に引き上げるというデータが出ており、妊娠期の歯周病が早産や低体重児出産のリスクを高めることが研究で明らかになっています。これは、歯周病の原因菌や炎症が子宮の収縮を促すためと考えられています。

妊娠期は母体の口腔健康を守るだけでなく、赤ちゃんの健康を守るためにも、十分な口腔ケアが求められています。

妊娠期の口腔ケアのポイント

 

1.しっかり歯磨き


少なくとも朝と夜、できれば食後にも歯磨きを行いましょう。磨き残しがないように、フロスや歯間ブラシを使うことも効果的です。炎症により歯ぐきが腫れているときは、優しくブラッシングしましょう。(つわりで歯磨きが難しい時には、無理をせず1日のうち比較的体調が落ち着いている時に丁寧に磨くようにされてみてください。)

 

2.口腔内の潤いを保つ


水分を十分に摂り、口の中が乾燥しないように心掛けましょう。唾液の分泌が減ると、口腔内の環境が悪化しやすくなります。意識的に水分補給を行うことが大切です。

 

3.食事内容の工夫


バランスの良い食事を心掛け、特にカルシウムやビタミンCを意識的に摂取することを意識しましょう。乳製品や緑黄色野菜、果物を積極的に取り入れ、栄養の偏りを防ぎましょう。

 

4.妊婦用口腔ケア


妊娠中は使用する口腔ケア用品に注意が必要です。

 

〈歯磨き粉〉

市販の歯磨き粉は強いミント風味のものが多く、その香りや泡立ちから気持ち悪くなってしまう妊婦さんも多いです。その対策として妊婦向けの「無添加の歯磨き粉」がおすすめです。無添加の歯磨き粉は泡立ちも少なく自然由来の風味で低刺激になっているので、妊婦さんでも安心して使用できます。強いフレーバーや刺激のあるものは避け、優しい成分のものを選びましょう。

 

〈歯ブラシ〉

つわりの時期には歯ブラシを口に入れただけで吐き気をもよおすことがあります。そのような時は「小さいヘッドの歯ブラシ」を使用してみましょう。口の粘膜にあたる面積が減少するため、嘔吐反応のリスクを下げることができます。

 

〈マウスウォッシュ〉

“どうしても気持ち悪くなってしまう…”そんな時は「マウスウォッシュ」がおすすめです。ただマウスウォッシュも歯磨き粉と同様に、風味や刺激が強いものが多いため「ノンアルコールタイプ」など刺激の少ないものを選択しましょう。

 

5.歯科医院での定期検診


妊娠中の歯科検診は、妊娠初期のつわりによる不快感・妊娠後期は診療台に仰向けになる姿勢の維持が難しいため、安定期(妊娠5か月~8か月)の受診がおすすめです。安定期であれば、歯科検査やクリーニングも無理なくリラックスして受けることができます。

 

〈妊娠期の歯科検診を受ける際には〉

・予約時に妊娠中であることを伝える

妊娠期の受診に関して不安や質問があれば、予約の段階で確認し不安を解消しましょう。

・母子手帳を持参する

母子手帳には通院先の情報や母体の情報が示されているため、歯科医院で具合が悪くなってしまった時にも対応しやすくなります。また、母子手帳には「歯科検診の結果を記入できるページ」もあるため活用しましょう。

 

定期的な検診を通じて、口腔内の健康状態を維持しましょう。

 

まとめ

 

妊娠期のお口の健康は、お母さんと赤ちゃんにとって非常に重要です。口腔ケアを怠ると、母体の健康だけでなく、赤ちゃんにも影響を及ぼす可能性があります。定期的な歯磨きや水分補給、栄養の摂取、適切な口腔ケア用品の使用など、日常的なケアを心がけましょう。

妊娠期のお口のケアやトラブルについて気になることがあれば、山口歯科クリニックにご相談ください。お口の機能を維持するための適切なケアをお伝えします。その他のお悩みや不安なこと、相談などがあれば、いつでもお気軽にお声がけください。

みなさまのご来院を心よりお待ちしております。

 

検診を検討されている方は、茨城県筑西市にある山口歯科クリニックにご相談ください。

当院では、一般歯科や予防歯科、矯正治療、ホワイトニング、インプラント治療、口腔外科など、さまざまな歯科診療に力を入れています。
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